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手形詐欺にあわないために

取引先を騙して取込み詐欺をする(支払をせずに商品を騙し取る)意図で手形を振出すことが「手形詐欺」であり、手形詐欺を働く者を「パクリ屋」といいます。

パクリ屋は・・・

パクリ屋は、最初は少額の通常取引を行って相手を信用させ、徐々に取引金額を引上げていきます。取引額が高額になったところで、無効な手形を振出したり、手形を振出したまま会社を閉鎖、行方不明になって(代金を支払わずに)商品を騙し取ります。
また、盗まれた手形であると知りながら取引に利用することも手形詐欺の一種といえるでしょう。

手形が無効となってしまう記載(有害的記載事項)のある手形

では、詐欺の可能性が疑われる手形とはどのようなものでしょうか。
手形の記載項目は3種類あります。有効な手形とするために必要な事項(絶対的記載事項)、記載の有無にかかわらず手形が有効である事項(任意的記載事項)、その記載があると手形が無効となってしまう事項(有害的記載事項)です。

問題は有害的記載事項であり、その例としては、手形金を分割払いにする旨や振出人を免責する旨の文言、「売買の目的物と引換えに支払う」などとして支払いに条件を付ける内容の文言などです。手形自体を無効にする文言が書かれた手形を振出すことは、最初から詐欺が目的であることが多いようです。
手形の支払期日(満期日)が来たので支払いを請求しに行ったら、銀行から支払いを拒否され、振出人に問い合わせをしてみたところその会社は既に閉鎖されており、そこで初めて詐欺に遭ったことに気づくケースがあります。
そのような詐欺に合わないよう、手形の券面は十分注意して確認してください。

手形サイトの長い手形

手形が振出された日から支払期日(満期日)までの日数を「手形サイト」といいます。手形サイトは、当事者の財務状況や業界の通例などで決められますが、30日、60日、90日、120日程度が一般的です。
稀に1年などのものもありますが、取引をしている業界の商慣習に比べて極端に長いサイトの手形には注意が必要です。支払いまでに期間があいていると、振出人である会社が閉鎖されたり、行方不明になる可能性があり、好ましいものではありません。

廻し手形(譲渡されてきた手形)

手形は満期日の前でも自分の支払いのために他の人に譲渡することができ、譲渡されてきた手形を「廻し手形」といいます。廻し手形を受取った場合、支払人(振出人)は直接の取引先ではない会社となります。
振出人が有名企業であれば心配ありませんが、知らない会社であれば、振出人をしっかり調べてから受取るようにしましょう。

裏書の連続していない手形

手形が人から人へ譲渡される時に、裏面に署名・捺印します。これを裏書といい、譲渡された人の履歴のようなものです。問題なく無事に支払いを受けるためには、この裏書が連続していなければなりません。
裏書の連続とは、振出人と第1裏書人が同じ人、第1被裏書人と第2裏書人が同じ人、第2被裏書人と第3裏書人が同じ人・・・という具合に、現在の所持人までつながっていることを指します。
裏書が連続していない手形を持っている場合は、手形金の請求にあたって、自分が正当な権利者であることを証明しなければならず、証明ができなければお金を受取ることができません。
裏書が連続していない手形は盗まれた、紛失された手形である可能性があります。裏面もしっかり確認して受取るようにしましょう。

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