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手形の郵送方法

手形は、支払期日に一定の金額を受取ることができる有価証券です。
お金を受取る権利を得る条件として「手形の券面を持つこと」が必要です。
つまり、手形の券面自体、換金性のある現金に準ずる価値があるものです。

手形を紛失してもすぐに権利が失われるわけではありませんが、紛失したものとは知らない第三者(善意の第三者)に手形が渡れば権利を失うことになります。

そのため、手形の券面を紛失した場合には、銀行へ連絡して支払い差止めの手続きを行い、警察に紛失届を出し、裁判所に公示催告を申し立て、除権判決を受けて手形金を請求できる権利を取り戻すなどの手続きをしなければなりません。
手形の券面は非常に大切であり、失くすと場合によっては請求の権利を失うことになります。

手形などの有価証券はどうやって郵送すればいいの?

手形の券面を送る場合は、慎重を期すことが必要です。
ただ、現金と貴金属・宝石は一般書留で送ることが内国郵便約款で定められていますが、手形などの有価証券についてはそのような規定がなく、法律的には、普通郵便、配達記録、簡易書留、一般書留のどれで送ってもよいということになります。

これらの郵送方法の違いは、郵送の途中に紛失した場合にとられる措置によります。
リスク管理としての対策内容に応じて郵送方法を選択しましょう。

まず、普通郵便は受取りの確認ができず、紛失の際の保障もないので、手形の郵送には向きません。

次に、配達記録郵便では受取りの確認ができますので、相手に届くことなく紛失した場合には、銀行、警察、裁判所に対して前述した手続きをとることができ、手形を無効にすることはできます。
しかしながら、その手続きに半年以上かかるため、その最中に手形券面を悪用される可能性があります。また、取引先へ手形を再発行してもらうことになります。
そのため、この方法も手形の郵送には不向きです。

手形の郵送方法としては、損害が賠償される簡易書留か一般書留を選択するのが最善といえます。
損害賠償の必要額(損害要償額)により、5万円以下なら簡易書留、5万円以上500万円までは一般書留を選択します。

手間もお金もかかる書留、でも大事な手形を送るため!

書留を出すためには、郵便局の窓口で専用の用紙に記入し、損害賠償の必要額(損害要償額)を申告します。配達日、時間帯を指定する有料オプションもあります。
基本の郵送料に、書留の料金や損害賠償の必要額(損害要償額)によって料金が加算されます。万一の場合を考えると、このようなサービスを利用すべきでしょう。
また、損害保険各社から法人向けに、有価証券や現金の輸送中やこれに付随する保管中に生じた損害をカバーする運送保険が出ています。手形など有価証券を郵送する機会が多いのであれば、そういったものを利用するのも一つの手段でしょう。

なお、民間の宅配便の多くは、手形、小切手、株券などの有価証券類や現金は引受けを拒否していますので、郵送する際には注意をしましょう。

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