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手形の裏書とは

手形は、満期日(支払期日)が到来した時に、その券面を持っている人が手形の振出人に対し券面を呈示して支払いを求め、現金を入手することができる有価証券です。
ただし、満期日の前でも、第三者へ譲渡することで資金化することができます。

そういった仕組みから、手形は、満期日を迎えるまで、人から人へと転々と譲渡されることがあります。
人から人へ譲渡されるときに行わる手続きが「手形の裏書」です。

手形の裏書は、手形を所持した人の履歴

具体的には、手形の裏面に「表記金額を下記被裏書人またはその指図人へお支払下さい」という文章(裏書文句)と、譲渡する相手(被裏書人)の名前を書いて、譲渡する人(裏書人)が署名・捺印して、その手形を被裏書人に渡します。

実際には、裏書欄や裏書文句は印刷されていますので、それ以外の項目を所定の欄に記入すれば手続きは完了します。手形が転々と流通すると、その流通した通りに裏書がなされることになり、その手形を所持した人の履歴ができあがります。

裏書の注意点として、裏書文句に条件を付けることはできません。
条件を付けても裏書自体は有効ですが、付けた条件に効力はありません。
また、手形金額の一部だけを譲渡する一部裏書は認められておらず、そのような裏書をすると、裏書そのものが無効になります。

手形の裏書には3つの効果

手形の裏書をすると次のような効力が発生します。

1.権利移転効力

裏書をすると、手形上の権利が裏書人から被裏書人に移転します。つまり、振出人に手形金額を請求する権利が裏書によって次の人に移ります。

2.担保効力

本来、支払いをすべき人(約束手形の振出人、為替手形の引受人)が支払うことができなかった場合に、全ての裏書人は手形を所持する人に対して支払いをして手形を受け戻す償還義務があります。つまり、最終的にその手形を所持する人は、振出人から請求するはずの金額を、変わりに裏書人のいずれかの人から請求することができます。この効力によって、安心して手形を譲り受けることができるようになり、手形が流通する仕組みの支えとなっています。

3.資格授与効力

裏書の連続する手形を持つ人は、手形上の適法な権利者と推定されます。
裏書の連続とは、受取人が第一裏書人となり、第一裏書の被裏書人が第二裏書人となり、第二裏書の被裏書人が第三裏書人…となって、現在の所持人まで裏書が途切れずに続いていることをいいます。
つまり、裏書の連続する手形を呈示すれば、自分が正当な権利者であることをそれ以上証明する必要なく、手形金額の請求、取立てができます。

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