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でんさいの現金化の流れ

「でんさい」とは「電子記録債権」のことであり、企業間取引で発生した支払いに関して、パソコンやファクシミリを使って、債権・債務の発生・譲渡などを行うことができる決済の仕組みです。
手形のように様式の決まった券面や通常の債権のように契約書などがないため、簡単、迅速、安全な決済手続きが可能になります。
では、これを使ってどのように現金化するのか、ケースに分けて流れを見ていきましょう。

期日決済の場合

「でんさい」をシンプルに、債務者(支払企業)と債権者(受取企業)の二者間で約束の支払期日に行う決済は、次の手順で行われます。

(1) 商取引が発生します。
(2) 商品の仕入れ側企業(支払企業)が、銀行のシステムを通じて「発生記録」の請求を行います。
(3) これを受けて、電子債権記録機関は、自社の持つ記録原簿に「発生記録」を行ないます。
(4) 支払期日になると、支払企業の銀行口座から受取り側の企業の銀行口座へ、資金が自動的に送金されます。

このように、支払企業がパソコンまたはファクシミリを通じて発生記録の請求を行うことで債権を発生させることができ、現金化については特段の作業なく自動的に行われます。

譲り受けた「でんさい」の決済

受取った「でんさい」は自分の支払いのために、第三者に譲渡することができます。譲渡された「でんさい」の現金化までの流れは次の通りです。

(1) 商取引(商品の仕入れなど)でお金を支払う側の会社A社が、銀行が提供するシステムに「発生記録」の請求を行います。これを受けて、電子債権記録機関は、自社の持つ記録原簿に「発生記録」を行ないます。これで債権が発生します。
(2)これを受取った「でんさい」の債権者B社が別の商取引の支払いのために、C社に「でんさい」を譲渡する旨を、銀行のシステムを通じて「譲渡記録」の請求を行います。

(3)電子債権記録機関は、これを受けて「譲渡記録」を行ないます。これで譲渡が完了します。
(4)支払期日になると、A社の銀行口座からC社の銀行口座へ資金が自動的に送金されます。

譲渡が行われる場合も、パソコンやファクシミリでその記録を請求することで作業は完結します。

「でんさい」の割引

「でんさい」は手形のように割引を依頼することで現金化することもできます。その場合の現金化の流れは次のようになります。

(1) 商取引(商品の仕入れなど)でお金を支払う側の企業が、銀行が提供するシステムを通じて「発生記録」の請求を行います。これを受けて、電子債権記録機関は、自社の持つ記録原簿に「発生記録」を行ないます。
(2)でんさいの債権者(受取り側の企業)が銀行システムで、銀行に「割引申込」を行います。
(3)割引申込を受けた銀行は審査を行い、電子債権記録機関に「譲渡記録」を請求します。
(4)これで割引が実行され、銀行から受取り側の企業の口座にお金が支払われます。
(5)支払期日に、支払企業の銀行口座から、割引を行った銀行へ資金が自動的に送金されます。

ここでも、パソコンやファクシミリで割引を依頼し、自動的に現金が口座に振り込まれることになります。

「でんさい」現金化の特徴

以上のように「でんさい」を現金化する場合は、手続きのすべてがパソコンやファクシミリを使った作業であり、現金の受取りは自動送金となります。通常の債権のように支払企業に集金に出向いたり、手形のように取立や割引に関する煩雑な手続きをしたりといった手間はありません。
また、譲渡や割引は、債権金額の全額でなく分割もできますので、必要最小限だけを実行することで、割引料などのコストも節約できます。

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